2007年12月14日
株式会社ミレアホールディングス
東京都千代田区丸の内一丁目2番1号
コード番号 8766

英国ロイズ「キルン社」買収手続き開始の合意について

株式会社ミレアホールディングス(社長 隅 修三)は、当社子会社である東京海上日動火災保険株式会社を通じ、英国ロイズを中心にグローバルに保険事業を展開する保険グループ「キルン社(Kiln Ltd.)」を完全子会社化(以下「本件買収」)する手続きを開始することについて、同社と合意致しました。
本件買収は、友好的なものであり、キルン社の取締役会は本件買収につき、全会一致で賛同しております。
なお、当社は、英国の法制度に基づく公表も2007年12月14日(現地時間午前7時)に英国において行っております。

1. 買収の背景
・ミレアグループは、世界トップクラスの保険グループを目指し、今後の更なる成長を実現するため、海外保険事業の規模・収益の拡大を中長期戦略における主要な経営課題の一つと認識しております。
・こうした観点から、従来、アジア・BRICsなど新興成長市場においてM&A等を通じた事業展開を進めると共に、欧米においては、バミューダにおける再保険事業やロンドンにおける元受・再保険事業等を中心に、内部成長を軸として事業展開を着実に進めて参りました。
・こうした中、更なる収益拡大に向けて、世界の主要な保険市場である欧米におけるM&Aを通じた事業展開の強化を重要な課題として検討しておりましたが、今般、世界を代表する保険市場であるロイズを中心にグローバルに保険事業を展開する保険グループ「キルン社」を買収する手続きを開始することで、同社と合意致しました。
・キルン社は、ロイズ保険市場における保険引受規模で第4位、ロイズにおいて最も知名度・ブランド力のある保険グループの一つで、特に、企業保険分野での商品企画力、卓越した保険引受能力には定評があります。当社とキルン社とは、同社創業1962年以来、長年に亘る取引関係にあること、また相互に保険事業に対する考え方や経営理念を共有していることも、今般合意に達した大きな要因です。
・当社と致しましては、キルン社の買収により、海外保険事業における更なる収益拡大を図るとともに、今後のグローバル展開の事業基盤を確保し、更なる企業価値の増大を図りたいと考えております。

2. 買収の概要
・社名:キルン社(本社:英領バミューダ・ハミルトン。ロンドン証券取引所上場。概要については「ご参考」参照)。同社は持株会社で、傘下に、ロイズのマネージング・エージェント(ロイズについては「ご参考」参照)など保険関連子会社群を有します。
・買収金額:442百万ポンド(約1,061億円)(1株当り150ペンス(約360円))。当社は英国上場企業として開示されている情報ならびに買収監査等を通じてキルン社の資産内容、事業内容等について、慎重に分析および検討を重ねた上、今回の買収価格が公正かつ妥当なものであると判断いたしました。
・ 買収資金調達:本件買収のための資金は、全額、東京海上日動が保有する手元資金により充当する予定です。
(*)本資料では、英国ポンド・日本円の為替レートを便宜上1英国ポンドあたり240円で換算しております。以下同様です。

3. 本件買収の戦略的目的
(1) ロイズ保険市場における主要プレイヤーの地位確立
ロイズ保険市場において最も有力な保険グループの一つであるキルン社を買収することにより、ロイズにおいて主要プレイヤーとしての地位を確立することが可能となります。

(2) 海外保険事業の規模・収益の拡大
キルン社の2006年度の収入保険料は429百万ポンド(約1,030億円)、税引後利益は43.6百万ポンド(約105億円) であり、ミレアグループの海外保険事業の規模・収益の拡大に大きく寄与します。

(3) 海外企業保険分野における事業基盤の確立
キルン社の高度な保険引受ノウハウ・優秀な人材・ブランドといった強みとミレアグループの高格付け・保険引受能力・海外ネットワークを組み合わせることにより、海外の企業保険分野における元受・再保険事業を拡大するための事業基盤が飛躍的に強化されます。こうした両社の強みを活かし、米国での新規事業展開のほか、アジア等における共同事業展開も検討します。

4. 買収手法および手続き
・本件買収は、バミューダの企業再編法制に基づき、東京海上日動がバミューダに100%出資の特別目的会社「Tokio Marine Investment (Bermuda)」(TMIB)社(仮称)を新規設立し、キルン社とTMIB社を合併させる手法で行います(*)。同合併は、キルン社およびTMIB社の株主総会において出席株主の議決権数の75%以上の賛成の決議で成立します。手続きを通じて東京海上日動は、キルン社既存株主への対価(本件の場合、1株当り現金150ペンス(約360円))を支払うことで、キルン社の100%株式を取得します。なお、本件買収については、関係当事国の監督当局等の承認が条件となります。
・スケジュールに関しては、今後速やかに手続きを進め、2008年3月頃を目処に完了する見込みです。
(*)バミューダ企業再編法制上、アマルガメーション(Amalgamation)と呼ばれる手続きで、我が国における三角合併に類似した手法です。バミューダのみならずカナダ、シンガポール等各国において、特に友好的買収の際に広く用いられている手法です。

5. 業績への影響
・当社の連結決算の損益面の影響と致しましては、来期から反映することとなります。



<ご参考>

※ キルン社概要
・ 創 業: 1962年R.J.Kiln氏により創業
・業績動向(2006年度)

 
(百万ポンド)
(億円)
収入保険料 (*)
429
1,030
税引後利益
43.6
105
総資産
1,010
2,424
純資産
250
600
合算比率
77%
株主資本利益率(ROE)
20%
             (*)収入保険料の地域別構成比:米国等NAFTA41%、英国10%、その他欧州11%、
                 アジア9%、その他29%。


・ 年間引受可能保険料(キャパシティ):
802百万ポンド(約1,925億円)
・ 発行済および発行予定株式数:
294,781千株
・ 決算期:
12月
・ 格付(S&P): 
A+(ロイズとしての格付け)
・ 経営陣:
会長 Nick Cosh
      
社長 Edward Creasy
・ 従業員:
335名

※ ロイズ保険市場概要
・17世紀発祥の英国ロンドンに所在する世界を代表する保険市場。
・保険の引受は「メンバー」と呼ばれる個人または法人の資本提供者によって行われる。かつては「ネーム」と呼ばれる無限責任を負う個人のみであったが、1994年から法人メンバーが認められ、現在では法人メンバーがロイズ全体の85%に達している。保険の引受に際して、メンバーは単独または複数で引受団「シンジケート(Syndicate)」を組成し、これを通じてリスクを一定割合で引き受ける。保険の引受を含むシンジケートの運営・管理は、シンジケートとは別の「マネージング・エージェント(Managing Agent)」と呼ばれる会社が行う。またロイズとの保険取引は特別の認可を得たロイズブローカーを通して行われるなど他の市場にはない独自の機能分化に特徴がある。
・現在のロイズでは、72のシンジケートが167社のブローカーを通じて200以上の国および地域から引受を行なっている。2006年度の収入保険料は164億ポンド(約3兆9400億円)、税引前利益37億ポンド(約8,800億円)。

以 上